「山口先生、ここの小臼歯のところのアーチをもう少しふくらませて、正中線を合わせるようにしてくれない?」(仕事先の院長先生)
「はい!わかりました!」(山口)
こんな感じで、ある出張仕事先でのインプラントの患者さんの矯正治療は進みます。
40~60代が主たる年齢層である、インプラント補綴に関連した矯正患者さんでは、このように院長先生がイニシアチブをとっています。矯正歯科担当医は、自分の領域の視点から的確な意見を控え目に出し、持てる技量を粛々と発揮して進めていく、というスタンスがちょうど良いなぁ、という実感を持っています。
インプラント体の上部に、プロビジョナル(仮の歯。でも、これでも十分きれい!)がついたら、そこにふつうの歯と同じ感覚で矯正のブラケットを接着できます。そうすれば、もうそのプロビジョナルは、北極星のような…航空母艦のような…不動の固定源だ!(復習:インプラントは歯槽骨とくっついているので、矯正の力をかけても動かない。)
その不動の固定源を手中に収めれば、従来の矯正歯科では難しかった歯の移動が可能になったりします。本当にそれは、戦国時代に鉄砲が導入された位のインパクトがある、と私は言い切ってしまいたい位のモノです。
まとめ:補綴用に埋入されたインプラントは、矯正治療に超有効活用できる可能性がある。